石破氏 基地発言 削除 「本土反対恐れ 沖縄に」 選対「全体趣旨伝わらない」


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 【東京】自民党総裁選に出馬している石破茂元防衛相が沖縄の基地集中の要因について、日米が本土の基地反対運動を恐れたからだとの見解をホームページの動画で示したことに関し、同氏は16日までにこの発言部分を削除した。石破選対事務所によると、基地集中の要因を抑止力などではなく政治的要因に見いだしている点が報じられたことを受け、削除したという。選対の担当者は「報道を見た関係者から、一部だけがクローズアップされると発言全体の趣旨が伝わらなくなるとの指摘があった」と説明した。

 石破氏は総裁選に向けた特設サイトで、沖縄に基地が集中した理由について「1950年代、反米基地運動が燃え盛ることを恐れた日本と米国が、当時まだ米国の施政下にあった沖縄に多くの海兵隊部隊を移したからだ」と語った。その上で、山梨や岐阜にあった海兵隊司令部などが「沖縄に集約するような形で今日の姿ができあがった。このことを決して忘れてはならない」と強調した。16日までにこの部分の発言が削除され、前後をつなぎ合わせた約6分半の動画が閲覧できる状態になっている。