沖縄県知事選ラストサンデー 支持拡大へ握手に力


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集まった支持者らの下へ駆け寄る佐喜真淳さん=23日、沖縄市仲宗根町(左)。集まった支持者らの下へ駆け寄る玉城デニーさん=23日、浦添市伊祖(右)

 沖縄県知事選投開票前の“ラストサンデー”となった23日は気温30度を超す真夏日となった。共に新人の前宜野湾市長の佐喜真淳さん(54)と前衆院議員の玉城デニーさん(58)は知事選と同じ30日に投開票される宜野湾市長選の応援演説に駆け付けた後に県内各地で演説や有権者とのスキンシップを重ね、浮動票の取り込みに汗を流した。接戦が伝えられる中、一票でも支持を広げようと有権者に直接語り掛け、固い握手を交わした。

<佐喜真淳さん>所得の向上 強調

 佐喜真さんは朝一番に宜野湾市長選の応援に駆け付けた後、浦添市の大型商業施設前で小池百合子東京都知事と街頭演説し、買い物客などに支持を呼び掛けた。「キャンプ・キンザー、那覇軍港、普天間飛行場など嘉手納より以南の千ヘクタールの返還、跡地利用は未来の宝だ」と話し、政府が進める米軍基地の統合・返還計画の加速を訴えた。

 午後は宜野湾市のビーチで若者たちと交流した後、県庁前、うるま市安慶名交差点、沖縄市役所前で自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長と並び街頭演説。若年層や無党派層の支持拡大を図った。「県民が豊かさを感じられる沖縄にしたい」と訴え、所得の向上や子育て支援を強調し、有権者と笑顔で握手を重ねた。

<玉城デニーさん>多様性尊重 訴え

 玉城さんは午前中、宜野湾市長選の出発式に参加した後、うるま市で街頭演説を行った。午後は浦添市内を回り、スーパーマーケットの前で家族連れや買い物客に支持を訴え、握手を交わした。夕方は、那覇市安里のさいおんスクエア前で若者らが企画したトークイベントに参加した。DJの軽快なビートが流れる中、若者らが多様性の尊重や人に優しい社会の実現を要望。LGBTとして生きづらさを抱えてきたという若者は玉城さんの掲げる「県LGBT宣言」への期待を伝えた。

 玉城さんは、多様性のある琉球の歴史や文化を大切にすることや、世界との懸け橋となり平和や基地問題を訴えていきたいと熱く語った。若者らと笑顔で写真撮影に応じていた。