慰安所の実態紹介 沖縄戦時性暴力で特別展 沖縄愛楽園あすから


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特別展への来場を呼び掛ける、愛楽園交流会館学芸員の辻央さん=10日、名護市済井出の沖縄愛楽園

 【名護】沖縄県名護市済井出の沖縄愛楽園は13日から、沖縄戦当時に県内各地に設置された日本軍による慰安所や戦後の米兵による性暴力の実態をまとめた特別展「沈黙の声を聴く」(主催・同実行委員会、沖縄愛楽園自治会)を愛楽園交流会館で開く。初日の13日には鎮魂の歌と踊りが披露され、実行委による展示解説もある。入場無料、12月15日まで。

 県内にあった慰安所を地図に落とし込み実態を解説したパネルや、戦後発生した米兵による暴行事件の被害女性約300人の声などを展示する。

 愛楽園交流会館学芸員の辻央さんは、紛争下の性暴力被害者の治療に尽力した医師が今年のノーベル平和賞を受賞したことに触れ、「戦時性暴力について国際的に注目が集まっている。沖縄で何が起こっていたのか改めて考えるきっかけにしてもらいたい」と来場を呼び掛けた。

 特別展は午前10時~午後5時まで。月曜、祝日は休館。問い合わせは愛楽園交流会館(電話)0980(52)8453。