辺野古対抗措置で防衛相「目標達成に進みたい」 移設進める立場強調


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防衛省で対抗措置について説明する岩屋毅防衛相=17日午後、防衛省

 【東京】岩屋毅防衛相は17日午後、名護市辺野古の新基地建設に伴う県の埋め立て承認撤回を受け、行政不服審査法に基づく対抗措置を取ったと表明した。

 防衛省で記者団に対し「(同法は)できるだけ迅速に問題に答えを出すために用意されている法律だ。迅速に当面の問題を解決し、目的達成に向かって進みたい」と強調し、辺野古移設を一日も早く進める考えを示した。

 防衛省は同日、石井啓一国土交通相に対して行政不服審査法に基づく審査請求と、処分が出るまで撤回の効果を止める執行停止を申し立てた。執行停止が認められば、工事は再開される見通し。

 行政不服審査法に基づく対抗措置を巡っては、国が「私人」になりすまして同じ政府内の省庁に救済を申し立てることへの批判がある。岩屋氏は「一般私人だけでなく、国や地方公共団体に対する処分も、審査請求ができるものになっている」と説明した。

 9月の知事選で新基地建設に反対する民意が示されたことに関しては「真摯に受け止めなければいけない」としつつ、「大きな目標を達成するために前に進ませていただきたい」と辺野古移設の必要性を語った。【琉球新報電子版】