ダム共同使用解除を初要請 県が国に、30年訓練なく


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 玉城デニー沖縄県知事は10日の岩屋毅防衛相との面談で、米軍北部訓練場内にある福地ダムと新川ダム、米軍キャンプ・ハンセン内にある漢那ダムの共同使用を解除するよう求めた。県が国に対し、ダムの共同使用解除を正式に要請したのは初めて。共同使用区域のダムから、米軍の弾薬や銃弾が見つかるなど汚染が問題となっていた。

 昨年10月、東村高江の民間地に米軍CH53E大型輸送ヘリコプターが不時着・炎上した際にも、事故現場が水源に近く、地元から水源の汚染を懸念する声が上がった。その事故もきっかけとなり、今回の要請につながった。

 県によると1988年以降、これらのダムで訓練は実施されていない。一方で共同使用が認められており、米軍が使用できる状態は続いている。解除された場合、自由に訓練をすることは認められなくなる。

 面談に出席した謝花喜一郎副知事は「大変貴重な沖縄本島の水がめだ。共同使用を解除し、県民が安心して水を使えるように対応してほしい」と訴えた。