手作り音楽祭 10年の節目 沖縄市・登川フォーク祭り 来月1日、初の前夜祭も


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 【沖縄】沖縄市の登川自治会の住民を中心に、フォーク好きな人による、フォーク好きな人のための「登川フォークソング祭り」(同実行委員会主催)が12月1、2の両日午後1時から、登川公民館で開かれる。今年は第10回の節目の年だ。開催10年を記念して1日には初めて前夜祭に当たる「第1回登川ミュージックフェスティバル」を開催する。実行委員会は、フォークソング好きだけでなく「音楽を愛する人のための祭りにしたい」と意気込んでいる。

「登川フォークソング祭り」出演へ向け、意気込むNSPメンバーら=9日、沖縄市の登川公民館

 2009年に、登川地域の住民らで「多世代間での交流」を目的に始まったフォークソング祭り。1回目の企画から携わり、10年連続で出演もしている喜納兼市さん(56)は「当時は、40~50代の壮年向けのイベントや居場所がなく、(その年代の人が)自治会から足が遠のいていた。それならそうした年代が楽しめるイベントをつくろうと、立ち上がった」と振り返る。

 手探りの中、地域住民らが手作りで運営してきたフォークソング祭りも、回を重ねるごとに、周辺の自治体からも足を運ぶ観客が多くなったと言い「ここ数年は、300人近い観客で満員で、多くの人たちに愛される祭りに変わってきた」とその変化を感じている。

 今年は初の2日連続の開催で、1日の「登川ミュージックフェス」は幅広いジャンルの音楽が楽しめるという。実行委員長を務める屋宜宣芳さん(41)は「設営や音響、出店なども全て地域の方のボランティアで成り立っている。地域手作りのお祭りだ」と胸を張る。

 9日には、地域のえりすぐりのメンバーで構成する「NSP」(登川スペシャルパートナー)の音合わせ初日。喜納さんもメンバーの一人だ。フォークソング祭り、ミュージックフェスに向け「将来的には、ミュージックフェスもフォークソング祭りの前夜祭としてではなく、音楽好きたちが楽しめる祭りになったらうれしい」と力を込めた。

 両日ともに入場無料。問い合わせは登川公民館(電話)098(937)6185。