「絶対諦めないで」 米軍撤退求めダブリン会議 「辺野古」に連帯の声


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稲葉博さんの報告を聴く参加者=17日、アイルランド・ダブリンのリバティーホール

 【ダブリンで大矢英代通信員】アイルランドの首都ダブリンで開かれている「全世界からの米軍基地とNATO基地の撤退を求める国際会議」。沖縄代表が訴えた辺野古新基地建設阻止への連帯の呼び掛けに、参加者からも賛同する声が聞かれた。

 チェコ人のミラン・クライチャーさんは「米軍基地に抵抗する人たちが世界各地に存在することを伝えたい」と沖縄への共感を示した。チェコは2006年、米軍の対北朝鮮・イラン政策の名目でミサイル防衛システムの配備候補地とされたが、世論調査で国民の約8割が反対。大規模な市民運動を展開し米軍は計画中止に追い込まれたという。「チェコ人として連帯したい。沖縄の皆さん、絶対に諦めないで」とエールを送った。

 ドイツから参加したスザンナ・ヴィリアムスさんは自身も米軍基地の近くで育った経験から沖縄の基地被害を「自分のこととして理解できる」と話した。「ドイツでも深刻な騒音で心身に悪影響を与えている。米軍基地を抱える全ての国に共通した問題だ」と強調した。

 アメリカ人でベトナム戦争帰還兵のケネス・アッシュさんは「米国は安全保障の名の下に世界各地に800以上の米軍基地を保持し、他国を侵略しているが、米国を侵略した国など存在しない。利益を得ているのは、巨大な軍需企業だけだ。米国に帰国したら、沖縄の基地建設を止めるために地元の国会議員に働き掛けたい」と語った。