真和志LRT経路3案 南風原、真玉橋、新都心へ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 那覇市は、真和志地域への次世代型路面電車(LRT)の導入に向けた検討を本格化させている。2015~17年度の調査から、真和志地域を通過して南風原方面、真玉橋方面、新都心方面行きの3ルートを素案として選定した。19年度から都市交通協議会で関係者と協議を始め、道路交通網の構想となる「地域公共交通網形成計画」へのLRTの位置付けを目指す。

 市は、将来の人口減や公共交通の利便性が悪い真和志地域のまちづくりなどの視点から、新たな公共交通システムの導入を目指している。15~17年度にLRT導入に向けた課題整理や事業費などの試算に関する調査を実施。移動性や観光、まちづくり、福祉の観点から3ルートを選定した。

 試算では概算事業費が1ルートごとに約322億~529億円。沿線の人口などから算出した需要は1日約9600~1万3700人で、初期投資の償還などを除いた収支計画は3ルートとも黒字となった。実際の導入には、地域や関係者の合意と交通網計画への位置づけなどが必須となる。

 7日の市議会代表質問で平良識子市議(ニライ)の質問に対し、玉城義彦都市みらい部長は「ルートの検討、地域・交通事業者との合意形成など課題を抽出し、LRT導入に向けて取り組みたい」と答弁した。