「市民の参政権を奪うもの」 県民投票不参加の宜野湾市 市民が市長に申し入れ


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市民を代表し、松川正則市長(右)に申入書と公開質問状を手渡す桃原功市議=27日午前、宜野湾市役所

 【宜野湾】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の埋め立て賛否を問う県民投票を巡り、同飛行場を抱える宜野湾市の松川正則市長が投票への不参加を表明したことを受け、市民約25人が27日午前、市役所を訪れ、投票事務の予算執行を求める申入書と判断理由などを問う公開質問状を松川市長に直接手交した。それに対し、松川市長は「改めて回答する」と述べるにとどめた。

 申入書は『「沖縄『建白書』を実現し未来を拓く島ぐるみ会議・ぎのわん」の市民一同』名で手渡した。

 文書では関連予算を否決した市議会の決議について「市民の参政権を奪う決議は民主主義を根底から掘り崩すもので、無効であることは明らかだ」と強く批判。その上で市長に対し「住民の直接請求に真摯(しんし)に向き合い、予算執行の専決処分という市長の責務を果たす時ではないか」と訴えた。

公開質問状では、市長が市議会の決議を優先する理由や、普天間飛行場の危険性除去や固定化阻止に向け市が取り組んできた対応などを質問した。【琉球新報電子版】