「県民投票」不参加再び表明 宮古島市長、沖縄県勧告に回答


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県民投票を実施しないと表明する下地敏彦市長=4日、宮古島市役所平良庁舎

 【宮古島】沖縄県名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票を実施しない意向を示している宮古島市の下地敏彦市長は4日、県民投票を実施するよう求めた県の勧告に対し県民投票の事務は実施しないとする回答を県に提出したと発表した。同日午後、下地市長は会見を開き、「議会の議決を尊重し、苦渋の決断に至った」などと述べ、県民投票への不参加を改めて表明した。これに対し県は今後、地方自治法に基づく是正を要求するかどうか検討する考え。

 県から是正を要求された場合の対応について下地市長は「その時に判断する」と述べた。

 判断の理由については、市議会の委員会、本会議、再議の3度にわたり県民投票の予算案が削除されたことに言及し「住民から選ばれた大多数の議員が反対しており、議会の議決は重い」と強調した。県民投票関連予算の執行については「義務ではなく、首長の判断によると理解している」とし「当初の考えと変わりはないという結論に至った」と述べた。

 本紙などによる世論調査で、宮古地域の80%が「全市町村で実施すべきだ」との結果が出ていることについて、下地市長は「さまざまな意見があるのは認めるが、母数が小さいので全県的なきちんとした意見として解釈できるかは疑問だ」と述べた。