全県24日投票確定 「不参加」5市が転換 辺野古移設是非問う


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努
投票(資料写真、記事と写真に直接の関係はありません)

 米軍普天間飛行場の移設に伴う沖縄県名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票を巡り、沖縄市、宜野湾市、石垣市で1日、投開票事務を実施することが正式に決まり、県民投票は24日に全41市町村で一斉に投開票されることが確定した。

 1月29日の県議会で与野党が3択の選択肢への条例改正で歩み寄ったことを踏まえ、宮古島市、うるま市を含め事務を拒否してきた5市長がいずれも投票参加を表明した。県民投票に参加しない自治体が出る“穴あき”実施が回避された。今回の県民投票は普天間飛行場の辺野古移設を全県民に直接問う初の機会となる。

 県民投票は、辺野古埋め立てに「賛成」「反対」「どちらでもない」の選択肢から一つを選んで丸を付ける方式で行われる。全県実施の決定を受け、玉城デニー知事は「県として41市町村と密接に連携を図りながら、県民投票が適正かつ円滑に実施できるよう取り組む。自身の意思を示すことができる大変重要な機会だ。県民の皆さまにはぜひ投票所に足を運んでもらい、貴重な一票を投じるようお願いする」とのコメントを発表した。

 沖縄市の桑江朝千夫市長と石垣市の中山義隆市長は1日、それぞれ市議会臨時会に県民投票の事務に必要な関連予算案を提案した。沖縄市議会、石垣市議会ともに賛成多数で予算案を可決した。市議会での可決を受け、両市長は事務の実施準備を進めるよう選挙管理委員会に指示した。宜野湾市の松川正則市長も1日、市議会の各会派代表を集めて県民投票の事務を実施する意向を伝えた。議会への伝達後、記者会見を開き「全県実施に向けて県議会が条例を改正したことを重く受け止め評価したい」と参加を表明した。