「潜在保育士」が復職すると…子どもの保育料を一部補助 那覇市、保育士復職を後押し


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 沖縄県那覇市は2019年度から、保育士資格を持ちながら保育関連の仕事に就いていない「潜在保育士」の子どもの保育料を一部補助する事業を始める。関連予算を12日から始まる市議会2月定例会に提案する。喫緊の課題となっている保育士不足を解消するのが狙い。

 事業は、2歳児までの子どもがいる潜在保育士で保育園への復職が決まった人が対象。保育料の補助割合や対象人数など、具体的な内容は現在調整中。

 潜在保育士が復職前に保育士の仕事を短期間体験する「潜在保育士就業体験事業」も実施する。同事業は県内で初とみられる。事業は長期間、保育士の仕事から離れていた潜在保育士が、制度や環境の変化で復職に悩んでいるとの声を受けたもの。そのほか、短時間勤務の保育士を採用した施設への補助金なども実施する予定。

 保育士確保に向けて那覇市は4月から、就職が決まった潜在保育士に祝い金を支給する事業などを始めている。

 不足している那覇市の保育士数は昨年10月1日時点で32人で、保育士不足で受け入れができなかった児童は129人だった。