読谷返還地 平和の花咲く 西原の企業が種


社会
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 【読谷】読谷中学校前に広がる米軍読谷補助飛行場返還跡地に、薄紅色や白のコスモス10万本が咲き、人々の目を楽しませている。「雑草が生い茂った殺風景な土地を、きれいな花でいっぱいにしたい」との思いから昨年11月、沖縄クリーン工業(西原町)の前田勝也社長らが読谷村に種を寄贈。村職員や村観光協会、地元の民泊施設に宿泊していた中学生らがボランティアで植えた。コスモス畑の一部はバレンタインデーに合わせてハート型に形成され、終日「インスタ映え」を狙ったカップルや家族連れでにぎわっている。

満開のコスモス畑に笑顔を見せる山城結可さん(右)と遥可ちゃん =8日、読谷村座喜味

 種の寄贈は読谷村の緑化運動に感銘を受けた沖縄クリーン工業の社員が前田社長に相談したことがきっかけで、実現した。同社はコスモス畑に堆肥として敷き詰めるウッドチップも提供した。

 8日、返還跡地を訪れた前田社長は「我が社の社訓の一つに社会貢献がある。今後もみんながハッピーになるような取り組みを続けたい」と語った。石嶺伝実村長は中日ドラゴンズの2軍が村内でキャンプ中であることに触れ「ぜひ、春季キャンプ観戦と合わせて色とりどりのコスモス畑を満喫して」と呼び掛けた。

 近所に住む山城結可さん(8)と遥可ちゃん(5)姉妹はそれぞれ「こんなにきれいなお花畑は初めて」「一面ピンクでかわいい」と満面の笑みを見せた。