自動運転バス試乗 「車内の揺れ少ない」 豊見城市のあしびなー那覇空港間 あすから1日6往復


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公道を自動運転で走行するバス=16日、豊見城市

 内閣府は16日、自動運転バス実証実験の開始式と試乗会を実施した。ハンドルなどを自動で制御し、豊見城市の沖縄アウトレットモールあしびなーから道の駅豊崎を経由し、那覇空港までの往復18キロを走行した。大型路線バスの自動運転技術行動実証実験は国内で初めて。18日からは1日6往復し、一般利用者も試乗できる。

 大型バスは定員20人のノンステップ型で、ハンドルは自動制御される。車体には白線や縁石、障害物を検知するカメラなどが搭載されている。バス停に近づくと自動でブレーキをかけ、バス停に幅寄せして停車した。通常の道路は衛星利用測位システム(GPS)をもとに走行し、橋の下など受信が遮られる環境では車体カメラの情報を活用して走行した。運転席には運転手が座り、アクセルや緊急時の対応、走行中のブレーキ操作を担当した。車内の揺れが少なく、乗り心地は快適だった。

 沖縄では過去に3回実験が行われている。今回の実験は、交通量の多い都市部の公共交通システムでの自動運転実現に向けて、課題を確認する目的がある。内閣府の幸田徳之審議官は「沖縄では深刻な道路渋滞の解消が課題となっている。解決のために次世代交通システムの活用が検討されており、試乗を通じて一般の方々や自治体、交通関係者から広く意見を聞いて今後に生かしていきたい」と話した。

 一般試乗は3月7日までの平日で、申し込みは予約用サイトhttps://www.okinawa-bus-sip.jp/

 (沖田有吾)