名護市、重ねて「反対」示す 97年の市民投票に続き 【辺野古県民投票詳報】


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 新基地建設が進められている名護市の県民投票の結果は、反対が得票率73・0%の1万8077票に達し、同市の投票資格者数の4分の1を上回った。賛成は4455票(18・0%)、どちらでもないは2216票(9・0%)だった。名護市では1997年の市民投票でも反対が過半数を占める結果が示されており、政府に改めて民意を突きつける格好となった。一方、投票率は50・48%で市長選や市民投票より低かった。

 97年12月に行われた米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を問う「名護市における米軍のヘリポート基地建設の是非を問う市民投票」は4択で行われ、結果は無条件、条件付きを合わせて反対が1万6639票、賛成が1万4267票で、「反対」の得票率は53・83%だった。選択肢は異なるものの、今回の県民投票で反対は73・0%だったことから、反対の割合は大きく増えた。

 市長選では普天間飛行場の名護市への移設が争点となった98年以降、移設容認・推進派と移設反対派の対決の構図だった。98年から3回は容認・推進派、2010、14年は反対派が当選した。18年は是非を明示しない渡具知武豊氏が反対の稲嶺進氏に勝利した。

 市長選はいずれも激戦で各陣営が投票を呼び掛けることもあり、投票率は75%を超えている。市民投票の投票率は82・45%。当時、那覇防衛施設局(現・沖縄防衛局)職員らが建設に理解を求める運動を展開。投票率は高くなった。

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記事とグラフ中の得票内訳などについては、共同通信と琉球新報の独自集計に基づき、有効投票数から算出したものです。