辺野古撤回停止訴訟 「国は反論ないならいい」 裁判長が不快感


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 国土交通相による執行停止決定の取り消し訴訟で、平山馨裁判長は原告の市民側が判決まで一時国交相の決定の効力を止める執行停止申し立てをしていることから、「ある程度スピード感を持って進めたい。ほかに主張、論点あるなら早く出してもらいたい。主張のない状態で執行停止の判断をすることもある」と国側に注文を付けた。

 国側は原告適格に問題があり、国交相決定の違法性について審理する必要はないと「門前払い」するよう主張し、判決を求める構えだった様子。しかし、提訴後の打ち合わせで平山裁判長は主張や論点を提出するよう双方に要求していた。答弁書で国側は「必要ないと考えるが、裁判所が関心を持っているようなので」と前置きし「固有の資格」などの点について考えを説明した。

 それでも平山裁判長は「双方ともお願いした準備をしていない。全く遺憾だ」と指摘した。

 特に国側に「特段反論がないということか。出さないなら出さないでいい。そういう前提で進める」などと不快感を隠さなかった。