テレビが突然真っ暗に…普天間で苦情相次ぐ 防衛局が地デジ障害を再調査


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 【宜野湾】沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場に飛来する米軍機が地上デジタル放送に受信障害を発生させていることから、沖縄防衛局が飛行場周辺で障害範囲を再調査していることが6日までに分かった。防衛局はこれまでも市内で調査し、障害が確認された一部地域で対策してきたが、市民の苦情が相次いでいることから改めて障害範囲を調べる。

 防衛局によると、調査は2010、11年度に続き3回目。公民館や小学校など宜野湾市の全域11地点と浦添市の一部5地点で、3月19日~8月30日の約5カ月間実施する。費用は約2100万円。関係者によると、調査地点に測定用アンテナを設置して障害を調べる。

 これまでの調査で障害が確認された野嵩と普天間、新城の3地区では、有線ケーブル引き込み工事などの対策が講じられた。宜野湾市によると、完全に地デジ化された11年度に宜野湾市へ寄せられた324件の苦情は16年度に16件まで減少したが、18年度は28件に増加している。

 米軍機の飛行に伴ってテレビの画面がちらついたり、真っ暗になったりする事例がある。宜野湾市や市議会はこれまで障害の対策を防衛局に求めてきた。

 防衛局が11年度に実施した調査では野嵩と普天間、新城の3地区の一部だけで約900戸、約2千世帯で障害を確認している。沖縄総合通信事務所が10年6月に宜野湾市内9地点で実施した調査では、5地点で障害を確認した。