玉城デニー知事の知事選出馬に伴う衆院沖縄3区補欠選挙は9日告示され、21日の投開票に向け12日間の選挙戦に突入する。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の是非を最大の争点に、普天間飛行場の返還手法や経済振興、子どもの貧困問題、交通政策などを巡り舌戦が繰り広げられる。これまでに県政与党が支援する新人でフリージャーナリストの屋良朝博氏(56)=無所属=と元沖縄北方担当相の島尻安伊子氏(54)=自民公認、公明、維新推薦=が出馬表明しており、他に立候補の動きはなく、両者による一騎打ちとなる見通しだ。
普天間飛行場の辺野古移設の是非について屋良氏は「反対」とし、普天間飛行場の機能移転による危険性除去を訴える。島尻氏は早期に危険性を除去するには「容認」せざるを得ないとして、辺野古移設による基地負担軽減を訴えている。
選挙の結果は新基地建設を巡る動きに影響を与えるとみられるほか、夏の参院選や来年の県議選にも影響を与えそうだ。
立候補の届け出は9日午前8時半から県選挙管理委員会で行われ、午後5時に締め切られる。
8日現在、3区内の選挙人名簿登録者数は県内選挙区で最も多い31万4610人。10日から期日前投票が始まる。
屋良氏は9日午前8時半から沖縄市のコザ十字路で出発式を実施し、第一声を上げる。島尻氏は同9時から沖縄市の胡屋十字路で出陣式を実施し、第一声を発する。