「女性の人権が侵される事件を何度繰り返すのか」 沖縄の女性たちが怒りの声


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米兵による女性殺害事件を受けて抗議する女性団体の代表者ら=16日、県庁記者クラブ

 沖縄県北谷町で起きた米兵による女性殺害事件を受け、「基地・軍隊を許さない行動する女性たちの会」(高里鈴代代表)など女性団体の代表者らは16日、県庁記者クラブで記者会見し、真相究明と情報公開、米軍の沖縄からの撤退などを求めた。出席者からは「女性の人権が侵される事件を何度繰り返すのか」と憤りの声が相次いだ。

 記者会見では30団体が賛同し、米大統領、在日米大使、首相、官房長官、知事に宛てた要求書を発表した。要求書は「基地・軍隊は人間の心と身体を深刻なまでに破壊しており、その暴力はフェンスの内と外とを問わない」として、軍隊がもつ暴力性が事件を引き起こしたとの認識を示した。事件前に米兵らの勤務外行動を規制する「リバティー制度」が緩和されたことを巡り「新たな事件が起こったことは、制度そのものが機能していないことを示している」と指摘した。

 その上で(1)被害者を取り巻く人々や子どもへの謝罪と保護、ケア(2)真実を究明し、原因を県民に知らせること(3)沖縄に暮らす人々の人身の保護について、政府と県の責任の在り方を明確にすること(4)沖縄から全ての基地・軍隊を撤収すること―を求めた。