岩屋防衛相、河野外相が沖縄県の調査に苦言 地位協定「比較できず」


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岩屋毅防衛相

 【東京】岩屋毅防衛相は16日の会見で、日本や欧州4カ国と米国との地位協定を比較してまとめた沖縄県の調査報告について「国によって背景や事情もさまざまだと思うので単純に比較できるものではない」と述べた。河野太郎外相も12日の会見で「(地位協定は)さまざまな国内法を含めた一つの体系なので、その中の何かを取り出して比較するということに全く意味はない」と話し、県の調査に苦言を呈した。

河野太郎外相

 県が12日に発表した地位協定に関する調査報告では、ドイツ、イタリア、英国、ベルギーの事例を検討しており、各国が原則的に国内法を米軍に適用させ、米軍機事故の捜査にも主体的に関わっていることを指摘。米軍には原則として国内法が適用されないとの立場を取る日本との違いを浮き彫りにしている。

 県は地位協定改定を求めているが、岩屋氏は16日の会見で「いわゆる改善の努力はしっかりしてきた。これからもさまざまな課題について改善の余地があるものについては米側と協議を続けていきたい」と語った。