辺野古、暮らしに審判 衆院3区補選きょう投開票 参院選、県政運営に直結


この記事を書いた人 大森 茂夫

 玉城デニー氏の知事選出馬に伴う衆院沖縄3区補欠選挙は21日、投開票される。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の是非を最大の争点に、「オール沖縄」陣営が推すフリージャーナリストで新人の屋良朝博氏(56)=無所属=と、元沖縄北方担当相で新人の島尻安伊子氏(54)=自民公認、公明、維新推薦=が一騎打ちの選挙戦を展開してきた。両候補は20日夜、沖縄市内で最後の訴えをして選挙戦を終えた。開票は一部地域を除き、21日午後9時から始まる。県選挙管理委員会によると、午前0時までには大勢が判明する見通し。

(左)支持者らに向かって最後の訴えをする屋良朝博氏=20日夜、沖縄市のコザ十字路(右)支持者らに向かって最後の訴えをする島尻安伊子氏=20日夜、沖縄市の胡屋十字路

 選挙戦は辺野古問題のほか、子どもの貧困解消に向けた政策や日本復帰50年を見据えた沖縄振興の在り方など、基地問題や暮らしを争点に繰り広げられてきた。結果は夏の参院選や玉城知事の県政運営にも大きな影響を与えそうだ。

 屋良氏は20日夜、沖縄市のコザ十字路で打ち上げ式を開き「沖縄の民意を国政と全国へ届け、沖縄の民主主義を無視するなと訴える。普天間飛行場は米軍の運用を変えるだけで辺野古の海を壊さなくても返還可能だ。基地問題の解決策を提示し、真正面から議論を挑んでいく」と訴えた。

 島尻氏は20日夜、沖縄市の胡屋十字路で打ち上げ式を開き「子育て環境を良くしていくのが私が政治家を目指した原点だ。3年前から始まった子どもの貧困対策事業はやればやるほどいろいろな問題が出てきた。一つ一つ進めることで子どもの貧困の負の連鎖を断ち切りたい」と訴えた。

 沖縄3区の自治体は、沖縄市、うるま市、恩納村以北の計14市町村。3区の選挙人名簿登録者数(8日現在)は31万4610人。10日から20日までに3区内の市町村で実施された期日前投票には有権者の16・9%に当たる5万3249人が訪れ、既に投票を終えた。