普天間飛行場周辺でも湧水汚染 沖縄県「基地由来の公算大」


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 沖縄県環境部は23日、米軍普天間飛行場や比謝川、天願川周辺で昨年12月~ことし1月に採取した水質調査の結果を発表した。普天間周辺では有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)が最高で1リットル当たり1500ナノグラム検出された。同部として初めて調査した比謝川と天願川周辺でも、それぞれ千ナノグラムを超える地点があった。PFOSなどは環境中でほとんど分解されず、生物への蓄積性などが問題視されている。

 同部は2016年からわき水などの環境調査を継続的に実施している。今回の調査で米国の生涯健康勧告値を超えたのは、普天間周辺でいずれも宜野湾市の7地点、比謝側周辺で嘉手納町の5地点、天願川周辺でうるま市と沖縄市の4地点だった。

 PFOSは水と油を両方はじく性質があり、泡消火剤などに利用されていた。泡消火剤から分解生成されるとされる物質を測定したところ、PFOSなどが高濃度で検出された地点の一部で高濃度で検出された。県はPFOSなどが高濃度で検出されている理由について「飛行場で使用される泡消火剤である蓋然(がいぜん)性がより高まった」と分析した。