「本が売れない」と言われていた沖縄に進出して10年 ジュンク堂那覇が県民の本棚として愛される理由


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10周年を迎えるジュンク堂書店那覇店の店長森本浩平さん=23日、那覇市牧志

 沖縄県那覇市のジュンク堂書店那覇店(森本浩平店長)と同書店が入る商業施設D―naha(ディー・ナハ)が24日、2009年の開店から10年を迎えた。蔵書数103万冊、売り場面積6600平方メートルはともに県内最大。出版業界で「本が売れない」と言われていた沖縄で、イベントなどを通して沖縄本人気を盛り上げ、専門書の需要も掘り起こした同書店。学習参考書や児童書も豊富で、家族連れにも親しまれてきた。同店は5月の大型連休にかけて記念イベントを催す。

 森本店長とD―nahaを管理運営する糸嶺商会の糸嶺篤秀社長が23日、県庁で記者会見し、10周年記念イベントなどへの来場を呼び掛けた。森本店長は「多くの人に支えられて10年を迎えた。サイン会などのイベントを積極的に催し、発信したことで受け入れられたのではないか」と話す。県産本や沖縄関連本の出版規模は「他府県とは比較にならないほど大きい」という。加えて医学分野などの専門書の売り上げが好調だ。「実際の本を見て選びたいという需要が大きいのだろう。今後も品ぞろえにこだわりたい」と話した。

 記念イベントは、28日午後3時から齋藤孝明治大学教授のトーク&サイン会、5月3日にFM沖縄「ハッピーアイランド」公開生放送などがある。齋藤さんのトークはチケット1080円で、同店レジで販売中だ(先着100人)。問い合わせは同店(電話)098(860)7175。