防衛局、職員派遣2時間提案 緑ヶ丘保育園要望より少なく


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沖縄防衛局職員との面談後、記者団の質問に答える緑ヶ丘保育園の神谷武宏園長(中央)と保護者ら=15日、宜野湾市野嵩の同園

 【宜野湾】宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園で2017年に米軍機部品が落下した事故で、沖縄防衛局は15日、園を訪れ、園上空の米軍機の飛行禁止など園の要望の一部に回答した。米軍機の飛行を確認するために職員を派遣することや、局ホームページ(HP)で米側の説明を掲載することを提案した。園側は派遣時間が要望より少ないことから「意味があるのか」と反発、今後園内でさらに要望するかなど対応を検討するとした。同園によると、防衛局は3カ月の期間、2~3週間に1回2時間程度、男女2人の職員派遣を検討していると伝えた。園側は半年~1年間、園児がいる1日中の派遣を求めていた。

 園は園が撮影した米軍機の画像や映像、渡嘉敷健琉球大准教授による騒音データを、米側に抗議する際の材料にするよう防衛局に求めた。防衛局は「検討する」と答えたという。

 事故後インターネット上などで園に誹謗(ひぼう)中傷があることへの対応として防衛局は米側の協力を得つつ「関係機関と連携し調査などを実施している」との見解をHPに掲載すると説明した。園側は上空から落下した事実が認められていないとして「中傷を受けていることの払拭(ふっしょく)にはならない。掲載する意味はない」と一蹴した。

 園には防衛局の伊藤晋哉企画部長ら3人が訪れ、神谷武宏園長や保護者らでつくる「チーム緑ヶ丘1207」の宮城智子会長らと面談した。会合には渡嘉敷准教授も出席し、自身が園で実施している騒音測定調査について報告した。