相次ぐ米空軍兵不祥事に憤り 嘉手納基地周辺の3自治体が抗議


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田中利則防衛局町(左)へ抗議する嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会会長の當山宏嘉手納町長(右から3人目)ら=29日、嘉手納町

 【嘉手納】沖縄市、嘉手納町、北谷町でつくる「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」(三連協)の会長・當山宏嘉手納町長らは29日、沖縄防衛局に田中利則局長を訪ね、23日以降、相次いでいる米空軍所属兵による酒気帯び運転や事故に対し抗議した。面談は冒頭のみ公開された。終了後、取材に応じた當山会長は昨今、嘉手納基地を拠点とする空軍兵の不祥事が相次いでいる事態を「あまりにひどすぎる」と憤り、防衛局長に「米軍に綱紀粛正と再発防止の徹底を強く申し入れるよう要請した」と述べた。

 面談の場は当初、21日に嘉手納基地であったパラシュート降下訓練に対する抗議のため設けられたが、相次ぐ不祥事を見かねて急きょ、「米空軍兵による道路交通法違反等について」も追加で抗議した。

 田中局長は「米軍による酒気帯び運転や犯罪の多発」を認めた上で、米軍へは再発防止と隊員の教育徹底などを求めるとした。北谷町で26日に発生した米軍属が運転する車による交通死亡事故を巡っては、遺族への補償について「原則、公務外の事故は当事者間で解決すべきだ」との見解を示した。ただ、さまざまな制度があるとし「(日本政府として)適切に対応したい」と述べた。