沖縄県が7月にも国提訴 辺野古「承認撤回」争う


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大浦湾側に向かって工事が進むK8護岸=5月21日、名護市の大浦湾(小型無人機で撮影)

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄県は4日までに、早ければ7月にも国を相手取った訴訟を新たに起こすことを決めた。提訴に向け、県は6月定例会で県議会の議決と訴訟費用を盛り込んだ補正予算案を提出する予定で、4日、県議会与党の各会派代表者に説明した。

 与党への説明を終えた謝花喜一郎副知事は記者団の取材に応じ「(提訴時期は)早ければ7月だ。弁護士に相談する」と述べた。

 関係者によると、訴訟費用は680万5千円。県が既に申し出ている総務省の第三者機関・国地方係争処理委員会での審査は埋め立て承認撤回を取り消した政府の手法の是非が争点になるのに対し、新たな訴訟では撤回そのものの適法性を裁判で争うことになる。

 県議会での議決を得て予算を確保次第、県による埋め立て承認撤回の取り消し決定の取り消しを求めて提訴したい考えも与党に伝えた。

 説明を受けた与党県議からは「公約に沿った取り組みとして、しっかり取り組んでほしい」などの声が上がり、反対意見は出なかった。