燃え上がる炎、犠牲者への悲しみ… 小中学生が小学校への米軍機墜落事故を演劇で表現


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舞台「石川ぬ群星」で演じる石川ひまわりキッズシアターのメンバー=29日、うるま市石川会館

 【うるま】うるま市石川の小中学生らが参加する劇団「石川ひまわりキッズシアター」が29日、市石川会館で舞台公演「石川ぬ群星(いひちゃーぬむりぶし)」を上演した。旧石川市の住宅地や宮森小学校に米軍ジェット機が墜落し、児童ら18人が犠牲になった事故から30日で60年。若い世代が記憶の継承に取り組んだ。

 舞台は2019年6月。一風変わった歯科医・舞天と出会った宮森小の児童ハルが、過去にさかのぼり沖縄戦や宮森小米軍機墜落事故を体験し、命の尊さや平和の大切さについて学ぶ物語。場面ごとに衣装やダンスを変え、燃え上がる炎や事故の犠牲者への悲しみなどを表現した。会場は大盛況となり、出演者は詰め掛けた約600人の観客の拍手喝采を浴びた。

 石川中3年の伊計琉汰さん(14)は「同級生が出ている。迫力のある演技だった。戦争や平和について考えさせられた。記憶の継承につながってほしい」と話した。