米軍、北側滑走路の運用を再開 嘉手納基地 補修工事で閉鎖 住民は騒音を懸念


この記事を書いた人 問山栄恵
運用が再開された米軍嘉手納基地北側滑走路に緊急着陸した航空自衛隊那覇基地所属のF15戦闘機=29日、同基地(読者提供)

  【中部】1月初旬から補修工事のため閉鎖されていた米軍嘉手納基地の北側滑走路が29日午前、運用を再開した。閉鎖後、1本の滑走路で運用していたが、外来機の飛来が相次ぐなど過密な運用が続いていた。運用再開で北側滑走路に近い住宅地住民への騒音被害などが懸念される。
 
  29日午前9時ごろ、米軍普天間飛行場所属のUC35Dが北側滑走路でタッチアンドゴーを行う様子が確認されたほか、午前10時ごろには航空自衛隊那覇基地所属のF15戦闘機1機が滑走路に緊急着陸した。航空自衛隊那覇基地は「脚系統に不具合が生じたため緊急着陸した」と説明している。
  
  米軍は当初、補修工事を6カ月間としていたが、米連邦航空局の訓練計画航空情報(ノータム)で8月31日まで滑走路を閉鎖するとしていた。同基地の第18航空団は遅延の理由について明らかにしていない。
  
  工事期間中は沖縄市と北谷町に近接する南側滑走路1本で運用されていたため、米軍機の離着陸が集中。嘉手納基地に着陸できず、普天間飛行場にダイバートする回数も増加していた。【琉球新報電子版】