16日、2008年シマノジャパンカップ九州Cブロック大会に参加したテトラポッツ代表の高里悟さん。ほとんどの選手が餌さえ取られない厳しい条件の下、那覇一文字、北の新堤のテトラ際を攻めていると海面下にうごめく黒い影を発見。仕掛けを入れ、コマセを打ち、ウキの動きに集中していると、ウキが水中へと消し込んだ。
すかさずアワセを入れるが、痛恨のすっぽ抜け。気を取り直し再び仕掛けを投入すると、またウキが消えた。今度は竿(さお)に重量感が伝わり、掛かった魚はテトラに逃げ込もうと必死の抵抗を繰り返す。数分間の慎重なやりとりの末、海面に顔を出したのは、本命のグレ(オキナメジナ)ではないか。
しかし、ここで問題が発生。用意した5メートルのタモでは海面に届かない。その様子を見ていた大会参加者の一人が6メートルのタモを他の参加者から借りて腹ばいになり、精いっぱいに手を伸ばしてタモ入れしてくれた。
これが本大会唯一のグレで、初の栄冠に輝いた。実は高里さんは人気グループ「モンゴル800」のメンバーでもあり、釣りに関しても今年絶好調の釣果に恵まれている。天は二物を与えずというが…。楽しみな釣り人がまた一人現れた。以下の入賞は2位に屋良朝章さん、3位に親富祖仁司さんが入った。
【各地の釣果】
◎タマン最盛期の様相
2月の末ごろから包卵タマンが釣れだし、浜や波止は連日にぎわっている。19日、仲本路也さんは那覇沖北堤でキビナゴを餌にカゴ釣りし、71・3センチ、5・8キロを、22日の糸満では宮城勇さんがチヌ狙いに出した5号ハリスに72センチ、5・5キロを食わせた。
◎津堅島沖で天秤五目
名残を惜しむようにシーズン終盤を迎えた天秤(てんびん)釣りが大漁に沸いた。19日、山城エンジニア代表の山城哲二さんは泡瀬漁港から若潮丸で津堅島沖に出船。2キロ級のスマガツオやサンノジ、カンパチにアカミーバイなど思わぬ大漁となった。「海は出なければ分からない」と當間進船長は話し「今後は夏魚が動きだす」と期待できそう。
◎根魚はルアーに好反応
パヤオやグルクン釣りなどの様子見を決め込む方も多いこの時期、根魚はルアーに好反応を示している。16日の糸満沖では照屋健さんが、沖の曽根60メートルをジギングで探り、60センチのアカジン2匹など多数の根魚を釣り上げた。また金武湾では宮城亮作君が元マンモス丸の名物キャプテン宮里さんの教えを受け、4キロのカンパチを釣り上げた。
◎清掃報告
16日、糸満市の「つりぐのぞうさん」は、ホームグラウンドである西崎周辺海岸を清掃した。この場を借りて参加した皆さまにお礼を申し上げます。
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(新報アングラーズペンクラブ・仲栄真修)