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感動“銀河鉄道の旅” 岩手から訪問、石垣で天体観測

 【石垣】北十字(はくちょう座)の輝く岩手県奥州市から天の川を下って南十字(みなみじゅうじ座)の見える石垣島へ―。2300キロをたどる“銀河鉄道の夜の旅”の一行が23日から3泊4日の日程で石垣島を訪れた。

24日未明には念願の南十字星も肉眼で確認し、感動に浸った。今後、旅だけでなく、特産品や高校生同士の交流などを展開するアイデアも飛び出し、交流の輪は広がりそうだ。
 旅は奥州宇宙遊学館が呼び掛け、同館の大江昌嗣館長(69)ら5人が参加した。
 遊学館は水沢の国立天文台VLBI観測所の敷地内にあり、1899年に臨時緯度観測所として設置された。天文観測に関心のあった宮沢賢治も観測所を訪れたことがあり、作品に影響したとも言われ、「銀河鉄道の夜」とも縁が深い。
 5人は石垣島天文台を訪問した後、市内の星の愛好家でつくる「NPO法人八重山星の会」と交流した。
 24日午前2時半から港近くで1時間ほど待ち続けると、雲が切れ、南の水平線近くに南十字星が浮かび上がった。カメラを新調して参加した三達さやかさん(31)=奥州市=は「波照間島まで行かないと見えないと思っていたから、感動」と喜びをかみしめた。
 菅野晴香さん(22)=横浜市、大学生=は「普通の観光ツアーと全然違って、貴重な体験ばかりでわくわく感がいっぱい」と笑顔を見せた。
 市商工会なども訪問した大江館長は「星まつりや特産品の交流なども積極的にやりたい」と話す。
 石垣島天文台の宮地竹史副所長(61)は「北十字と南十字を結ぶツアーはロマンがある。星を学ぶ高校生など、人的交流にも広げられたらうれしい」と期待した。(深沢友紀)