経済

サトウキビ、アオドウガネ誘殺灯が効果

アオドウガネの誘殺効果を発揮している可動式誘殺灯

 県などが宮古地方で設置しているサトウキビの病害虫・アオドウガネの誘殺防除灯(わな)が効果を発揮している。2009年度のアオドウガネ誘殺頭数は664万7千頭で前年度より22%減少した。

被害を受けたキビも減少傾向にあることから、県は同害虫の頭数が減ったとみている。アオドウガネ被害が低減したことで、宮古地方では困難とされてきたキビの「株出し」栽培が容易になり、現在主体となっている「夏植え」栽培に比べ収穫頻度が2倍に拡大する可能性がある。
 株出しはキビの根元を残して収穫し、そこから芽を出して育成する栽培法。年に1回、収穫ができる。一方、「夏植え」は夏に苗を植え付け、1年半の生育期間を経て冬に収穫する。畑を休ませる必要もあり、収穫は2年に1回。県によると、1970年代には宮古地方もキビ農家の7割が株出し栽培をしていたが、アオドウガネによる株の被害が相次ぎ、次第に減少。現在は5%以下となり、夏植え農家が約9割を占めている。
 県は同じくキビ株に害を与えるハリガネムシに対しても、06年に登録を受けた殺虫剤「プリンスベイト」の防除効果が証明されつつあると指摘。キビ株被害の減少を弾みに、株出し栽培の普及を県内キビ生産量の3分の1を占める宮古地方で進める考え。
 県や宮古島市、多良間村は宮古地方に従来設置していた固定式誘殺灯535基に加え、07年から1673基の可動(持ち運び)式誘殺灯を設置し、集中的防除試験を実施していた。誘殺灯は太陽光で稼働。夜間にライトでアオドウガネの雌成虫を誘い、かごの中に閉じ込めて繁殖を防ぐ。捕獲した虫の数も記録できる。