政治

「県外」協議 本格化を 米外交問題評議会 スミス上級研究員

 米外交政策に影響力を持つ超党派組織「米外交問題評議会」(CFR)のシーラ・スミス上級研究員は4日までに、同会のホームページに論文を寄稿し、日米両政府は先の県民大会で示された「沖縄県内に新たな米軍基地はいらない」という県民の意思を組み入れ、米軍普天間飛行場の代替地を県内に求める姿勢から脱却し、県外移設の協議を本格化させるべきだと訴えた。

 スミス氏は「普天間移設問題の現状把握を」と題する論文で、4月25日の県民大会に9万人が参加した重要性を指摘。地元の民意が明確に示された以上、県内移設の検討は不要であり、日米両政府は県外移設に焦点を絞った再編計画を練り直すべきだと主張している。
 また、日米両政府は、過去13年間にわたり、代替施設候補地を県内とする前提の下で検討を進めてきたと指摘。新政権誕生後に、辺野古への代替施設建設に反対する名護市長が誕生し、県外移設を要求する民意の高まりは大きな変化だと説き、県内移設の検討は不要だと重ねて強調した。
 同氏は「日米両政府は、普天間問題において困難な決断を下す時期に来ていることを認識すべきだ。これ以上、日米同盟のための負担を沖縄に押し付けないためにも、鳩山首相は県外移設を決断すべきだ」と訴えた。一方で代替地の選択は、日本政府が単独で判断できる性質のものではないと指摘。根本的解決を図るためにも日米両国の協力体制の構築を促している。
 スミス研究員は、日米関係を中心にアジア外交専門の有識者として知られており、2008年の米大統領選ではオバマ大統領の対日外交政策顧問団のメンバーを務めている。
 「代替地の選択は日本政府が単独で判断できるものではない」という論旨は、代替地の検討を日本任せにしている米国の姿勢を批判したとも受け取れることから、今後の協議に影響を与える可能性もある。
(ロサンゼルス通信員・平安名純代)



琉球新報