芸能・文化

沖縄文化協会賞 渡辺、大野、加藤氏に

 【東京】沖縄学の研究者を対象にした第32回沖縄文化協会賞が21日、新宿区の早稲田大学で発表された。比嘉春潮賞に神奈川大学の渡辺美季助教(35)=品川区、仲原善忠賞に沖縄国際大学の大野隆之教授(47)=沖縄市、金城朝永賞にノートルダム清心女子大の加藤正春教授(60)=岡山市=が選ばれた。

授賞式は11月20日13時から早大・大隈会館で行われる。
 渡辺助教は「東アジア漂流・漂着問題の歴史的分析」をテーマにした研究で受賞した。中国・琉球・日本での漂着民への対応と母国への送還システムなどを実証的な分析で明らかにした。「歴史の中の多様な階層の人に迫るため、地道に資料を読み込み、研究していきたい」と話した。
 大野教授は「沖縄文学の研究」をテーマに研究、大城立裕論を主軸に数々の論文を発表している。「今後への激励だと思う。米、中、日などの動乱の中で『カクテルパーティー』など大城作品を読み直し、対立、葛藤(かっとう)を見ていく研究を進めたい」と話した。
 加藤教授は「奄美・沖縄の葬墓制と霊魂観の研究」で受賞。墓庭での「若者仲間による葬宴―別れ遊び」の全体像を明らかにし、霊魂観、死霊観に関して独自の見解を提示した。「研究が認められ、非常に光栄。民間信仰の中での大きなテーマである霊魂観念や神観念をわたしの観点から見ていきたい」と語った。授賞式では、各賞受賞者の研究発表があり、賞杯や賞金15万円が贈られる。


渡辺美季氏

大野隆之氏

加藤正春氏