浦看民間移譲2県議賛成 民主、分裂の危険水域

 22日の県議会で可決された県立浦添看護学校を廃止する条例案への対応で、民主会派の2県議が自民、公明の県政与党とともに議案の賛成に回ったことに対し、民主党県連(喜納昌吉代表)の内部でも新たな離党者を招くなど、組織分裂の危険水域に達している。

 条例案に賛成した新垣安弘県連幹事長、上里直司県連政調会長の両県議は「県全体の看護師養成・確保へさらに強い後押しができる」と政策的な判断だったと説明するが、県連所属の衆院議員らは「仲井真弘多知事を支える態勢に傾いている」と反発している。
 米軍普天間飛行場の辺野古移設に民主党本部が回帰したことへの不満が県連所属議員にくすぶる中で、11月の知事選の対応をめぐって山内末子県議が離党。糸満市議会の伊敷郁子市議も「党本部だけでなく県連のスタンスがあまりにも変わり、もはや相いれない」として、今回の浦添看護学校の民間移譲で民主会派が賛成に転じたことを受けて離党を決意した。

■異例の遺憾表明
 県議会の民主会派に対しては、仲村信正連合沖縄会長も「連合沖縄の公式、非公式の要請に背く結果になった」として、遺憾の意を表す異例の談話を22日に発表。仲村会長は「民主党議員の支持基盤はどこなのか。勤労大衆に依拠した政治活動を今後も推し進めていくか疑問を感じる」と今後の選挙協力関係の見直しも示唆している。
 対立の火種は、11月の知事選の対応からくすぶっていた。連合沖縄が伊波洋一氏の支持・支援を表明し、玉城デニー、瑞慶覧長敏の両衆院議員も伊波氏の応援に加わった。
 これに対し喜納代表や新垣、上里の両県議は党本部の主張に沿って、選挙戦では特定の候補者の応援に動かないよう県連役員に注文し、選挙戦を静観した。伊波氏を支持した民主議員からは「反自公でやってきた伊波氏を支えるのが本来の県連の心情であるべきだ。現執行部の態度は仲井真氏への側面支援でしかない」と不信感を高めた。

■“急接近”
 知事選を終え、仲井真知事の2期目最初となる12月定例会での、民主会派の県政与党への急接近。県連副代表の玉城衆院議員は「県連としての議論もなく、県議の独断で決まった。労働組合からも慎重な対応を求める再三の要請がありながら、稚拙極まりない行為だ」と執行部批判を展開し、早期の役員会招集を主張している。
 仲井真県政と民主党政権との仲介役として、県連の政策実現を図る方向へとかじを切っていくのか。離反が続出する中で、県連組織が維持できるのか。今後の民主党県連の方向性をめぐって、支持基盤も巻き込んだ路線対立が顕在化している。(与那嶺松一郎)