政治

米軍、区域外で訓練計画 当日変更、漁業者ら混乱

当初県に伝えられた沖縄周辺・九州南西海域での爆撃訓練

 米海軍が5~15日に沖縄本島周辺の訓練区域外の海域での爆撃訓練を、日本政府に直接通知せず実施する計画を進めていたことが分かった。日本政府側との調整を経て、最終的には訓練区域内だけで実施すると当初の計画を変更し、5日夜に外務省に通知したが、当初予定していた訓練区域周辺ではソデイカ漁などを行う県内漁船も航行している。

通常、訓練区域内での実施計画は日米間の取り決めに基づき、遅くとも5日前までに通知されることになっている。今回の区域外での訓練計画は前日の4日にしか県や県漁業協同組合連合会などは把握できず、5日夜の変更も漁連側に十分に通知されないなど、関係者に不安と混乱が広がった。
 県漁連などによると、訓練区域外での訓練海域設定は異例。訓練区域内での訓練の場合は通常、米軍から防衛省などを介して県や漁連に、だいたい15日ほど前には連絡されるという。
 ただ今回の区域外計画は米軍から防衛省を介しての情報提供がなく、「米国航行警報」から情報を得た海上保安庁が4日、水産庁を通して県に実施を連絡し、発覚。県漁連は同日、ソデイカ漁を実施している漁協に対して注意を急きょ呼び掛けるなど、通知なしの訓練実施情報に混乱が広がった。
 米軍によると訓練は5日は実際には行われず、6日から始まる予定。実施するのは米ワシントン州にある海軍ブレマートン基地に所属する原子力空母カールビンソン打撃群。
 海保によると、米国が世界的に船舶の航行に危害が及びそうな情報を知らせる航行警報があり、米軍は今月5~15日に(1)沖大東島南東(2)本島南東海域(3)尖閣諸島の大正島周辺(4)九州の南西海域で爆撃訓練―の計4カ所で実施すると通知した。このうち「マイク・マイク訓練区域」などのある(2)の本島南東などでは訓練区域外での実施が計画されていた。尖閣大正島は現在米軍が訓練を実施してない。
 沖縄防衛局は県に、訓練区域内の使用は事前に通知していたが、防衛局や外務省は区域外の訓練計画について海保からの連絡があるまで把握していなかった。
 4日に水産庁から連絡を受けた県は5日、外務省沖縄事務所などに対し、訓練内容などの速やかな情報提供、民間船舶などへの安全対策の徹底などを強く求めた。