【ブラジル】県系社会へ貢献誓う 「うりずん会」15周年


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会の創立15周年を盛大に祝ううりずん会会員ら

 ブラジル沖縄県帰国留学生・研修生会「うりずん会」(稲福カリーナ会長)は、このほど沖縄県人会本部会館で「うりずん会」創立15周年、県費留学・研修40周年、市町村研修24周年の記念式典と夕食会を催した。沖縄県費留学制度は1970年に始まり、ブラジルからはこれまでに110人が留学している。現在、那覇市をはじめ22市町村が3カ月から6カ月の期間、研修生を受け入れている。

 「うりずん会」は、沖縄伝統文化の継承と普及を図り、沖縄とブラジルの懸け橋となり貢献することを目的に1995年に発足。県人会主催の年中行事や支部のイベントへの参加・協力、都道府県人会連合会主催の「日本祭り」で沖縄の文化を紹介するなど、多彩な活動を続けている。2008年の移民100周年記念祝賀芸能祭の企画(歌と踊りによる100年の流れ)は高く評価された。
 プログラムは「うりずん会」メンバーによる合同演奏で幕を開け、稲福会長が日本語であいさつした。「長年にわたり私たちのルーツを強固にする機会を与えてくださった沖縄県および各市町村、そして関係者の方々に感謝の意を表したい」と述べ、県人会歴代会長、市町村人会、県人会各支部、うりずん会歴代会長、うりずん会活動功労者に感謝状と記念品が贈られた。
 与儀昭雄県人会長に続いて祝辞を述べた与那嶺真次県人会副会長(1980年留学・うりずん会初代会長)は「あの頃の留学生は、那覇市の居酒屋『うりずん』の土屋實幸さんとそこの常連の方たちにとてもお世話になった」と語り、「うりずん」の名でブラジルと沖縄を強く結び付けてもらいたいと後輩にエールを送った。
 山城勇元県人会長、上原幸啓元ブラジル日本文化協会会長も祝辞を述べるとともに、留学・研修制度の継続の必要性を強調し、今後もブラジル社会の一員として、またウチナーンチュの子弟として県系人社会のために若い力を発揮してくれるよう、期待と希望を述べた。(与那嶺恵子通信員)