地域

全国離島巡り「仲間」激励 静岡の小川さん、2度の脳疾患越え

全国各地の離島を訪ねる旅を続けている静岡市の小川清さん=15日、石垣港離島ターミナル

 【八重山】2度の脳疾患を乗り越えた静岡市の小川清さん(66)が全国の離島を巡りながら、同病者を励ます旅を続けている。2月に沖縄入りし、水納島、大神島、内離島、外離島を回り、訪れた島の数は317に達した。「夢があればリハビリも頑張れるし、一生懸命諦めずに努力すれば元の生活にも戻って旅もできることを伝えたい」と全国の仲間にエールを送っている。

 小川さんは2002年に脳梗塞、04年に脳内出血で倒れた。1度目は軽度だったため後遺症も残らなかったが、脳内出血では、両足がまひしてしまった。
 リハビリ初日。足が固まったように動かない。看護師に両手で足を持ち上げてもらい、ようやく一歩、踏み出した。「普段の生活を送れるだろうか」。目の前が真っ暗になった。
 だが、中学の地理の授業以来、「いつか日本一周する」とずっと抱いていた夢は諦め切れなかった。病院のリハビリメニューのほかに、ベッド脇でスクワットや階段の上り下りを繰り返し、驚異的な回復を見せて2カ月で退院した。
 05年8月、車と自転車で日本一周に出発した。南から北まで全国を巡り、3カ月かけて達成。06年からは島巡りを始めた。
 自身の体験を語るようになったのは07年6月に宿泊した西表島の民宿ぱいん館のおかみとの出会いがきっかけ。「つらいかもしれないけど、全国の同じ病気の方々に勇気や希望をあげることができるんじゃないの」と勧められ、以来、離島の学校を訪問したり、各地でメディアに積極的に出るなど、発信してきた。
 「人は夢や希望があれば、まい進できる。旅が私にとって最高のリハビリだね」と小川さん。これからも島々を訪ねて、希望を与え続けていくつもりだ。