経済

鉄軌道、名護―糸満間需要5万~15万人 内閣府調査

 【東京】内閣府は沖縄に鉄軌道を導入した場合の需要予測調査結果をこのほどまとめた。糸満―名護を結ぶ南北縦断路線を仮定し、鉄道の場合は1日当たり9万~15万人、路面電車(次世代型路面電車・LRTやバスによる大量交通システム・BRTを想定)は5万~9万人の需要があるとした。鉄道では那覇―うるまで安定した需要が、路面系も那覇、沖縄、うるまの各都市圏内で一定の需要が見込めると結論付けた。

 需要が最も多いのは県庁周辺で、鉄道で1日当たり19万人、路面で11万人だった。南部地域は中部地域よりも需要度は落ちるものの、潜在需要は大きいことから、導入により交通分布が変化すれば需要増の可能性があるとした。北部地域は、日常需要は低いが観光需要は高いため、長距離の速達機能と名護市内の近距離移動での機能分離が必要とした。
 国による鉄軌道の導入可能性調査は初。2011年度は総事業費や事業採算性などを調査する。
 調査は10年度に実施。糸満―名護間で人口集積度の高い沖縄市やうるま市を通るルートAと、観光需要を想定し北谷町や恩納村を通るルートBの2路線を設定。さらにルートAには本部、南城、八重瀬につながる支線3本も設定した。これら路線を鉄道と路面系それぞれの需要を調べた。
 鉄道では、那覇―うるま周辺では比較的多くの需要が見込めるが、うるま以北、特に北部方面の需要減少は大きかった。
 路面系は、那覇―宜野湾で最も需要が高く、次いで那覇以南、沖縄―うるまなど近距離の需要が高い。
 支線は、名護―本部は、日常需要はほとんど見込めないが観光需要として1日1万人の利用が見込める。
 調査は、既存の県の中南部都市圏パーソントリップ調査に加え、新たに観光客、県民それぞれに鉄軌道ができた場合に自動車と鉄軌道のいずれを利用するか尋ねるアンケート、北部地域でのパーソントリップ調査を実施し、算出した。


鉄軌道需要予測のモデルルート