政治

9・11テロと沖縄 実戦に備え訓練激化 外来機の飛来頻発

 2001年9月11日に米国で発生した米中枢同時テロから11日で満10年を迎える。米国はテロとの戦いを掲げ、アフガニスタン、イラクとの戦争に突入し、広大な米軍基地を抱える沖縄からも出兵した。実戦に備え沖縄では海兵隊の訓練が激化、イラクに向かう途中のヘリコプターが沖国大に墜落する事故が発生するなど、戦争の影響を受けた。9・11は基地の島・沖縄をどう変えたのかを振り返り、今後の位置付けを探った。

 【宜野湾】米中枢同時テロ以降、米軍普天間飛行場のヘリ部隊を含む第31海兵遠征部隊(31MEU)は「テロとの戦い」の下に掃討作戦に組み込まれていく。2004年8月には「イラクの自由作戦」のために普天間に降り立とうとしたヘリコプターが沖縄国際大学へ墜落する事故も発生した。
 テロ発生から10年が経過したが、日本政府は米国の海外派兵の実態を検証せずに“黙認”を繰り返し、危険性が指摘されている垂直離着陸機MV22オスプレイの来年秋の配備も容認している。米国の意のままに使用される普天間の構図や危険性はいまだ変わらない。
 テロ以降、外来機の飛来が頻発した影響などで騒音被害が増加。02~03年にかけて、宜野湾市上大謝名では、騒音発生回数が平年の約1・5倍に当たる3万回を初めて超えた。訓練激化に伴い、航空機の事故や緊急着陸も増え、01~03年までに明らかになっただけで10件発生した。
 現在の普天間常駐機は、イラク戦争開戦時の71機から52機に減少。CH46ヘリの数は変わらないものの、CH53E、AH1、UH1ヘリの機数は大幅に減った。しかし、騒音被害は変わらず、昨年は上大謝名での騒音発生回数が2万5千回を超えている。
 同市基地政策部は「機数は減少しているものの、少ない機数で頻繁に離着陸を繰り返していることが要因」と分析。今年5月には滑走路北側の市街地上空を5機が同時に旋回訓練する様子も確認されている。
 山内繁雄基地政策部長は「米軍作戦に振り回されているのが市民だ。ヘリ事故直後も現在も、日本政府が何も言わないから米軍の思うがままに訓練が許されている」と指摘。「騒音規制措置、環境原則、場周経路など決まり事も守られていない中、日本政府が米軍の動きを把握し、指摘していくことが大事だ」と訴えた。

英文へ→U.S. Marine Corp has intensified its training in Okinawa in preparation for combat


宜野湾市上大謝名の航空機騒音発生回数

「9・11」以降の米国の戦争と、日本、沖縄の動き(クリックで拡大)