政治

米軍グアム移転、日本負担1220億円滞留 使用めどなく宙に

 【東京】在沖米海兵隊のグアム移転費に関し、2009年度以降の日本政府側負担分の約1220億円が滞留していることが3日までに、防衛省への取材で分かった。2011年度に拠出する予定だった519億円は米側に移されていない。09年からの2年度にわたり、米側に拠出済みの計814億円の9割以上に当たる約750億円も未執行のまま、眠っている。グアム島での環境影響評価の遅れや、米上院議会が米側の移転費を全額削除し、移設のめどが立たなくなったためだ。

 防衛省は12年度の概算要求で本年度予算額と同額のグアム移転費519億円を仮要求したが、グアム移転をめぐる情勢が変化する見通しは立たず、予算が認められない可能性も出てきた。
 巨額の公金滞留により、米軍の運用の効率化と沖縄の負担軽減を実現させるとして日米間で合意した2006年の在日米軍再編の行き詰まりがあらためて浮き彫りになった。
 在沖海兵隊のグアム移転をめぐっては、06年に日米間で経費分担に合意した。日本側は司令部庁舎などの施設整備費として28億ドルの直接的財政支出「真水」を負担するほか、家族住宅や電力・上下水道などのインフラ整備費として32・9億ドルを米側に融資する。
 日本政府は09年度346億円、10年度468億円を米側に支払ったが、一部が施設設計入札などに支出された以外、ほとんどが手つかずとなっている。米上院は実現の見通しが立たないことから7月、12会計年度の米政府予算から普天間飛行場移設と一体となっているグアム移転予算約1億5千万ドル(約120億円)全額を削除した。

英文へ→122 billion yen paid by Japan for the relocation of U.S. forces to Guam but its use is still up in the air