政治

在沖海兵隊、県外移転「支障なし」 米シンクタンク研究者ら

 【東京】米国防総省に近いシンクタンク「ランド研究所」の研究者2人と、著名な安全保障専門家、リチャード・サミュエルズマサチューセッツ工科大学教授が米外交専門誌「フォーリン・アフェアーズ」9月号で、「海兵隊を沖縄から移動させても、ほとんどの緊急事態における作戦遂行上、大きな支障は生じない」と指摘している。

同教授らは沖縄からの海兵隊移転について「県民に歓迎され、結果的に日米同盟の強化につながる」と明言。米政府に対し在沖海兵隊をグアムなどに移転させる努力を続けるべきだと促している。
 著者はサミュエルズ氏のほか、ランド研究所のエリック・ヘジンボサム、エレイ・ラトナーの両氏で、論文の題目は「漂流する日本の政治と日米同盟」。
 サミュエルズ氏らは、中国と北朝鮮に対する抑止力について触れ「嘉手納基地は非常に重要だ。人道支援や災害支援を含む他の活動にも貢献できる立地と設備を兼ね備えている」と説明。
 一方で、海兵隊については「訓練施設とインフラさえ適切なら、西太平洋のどこに拠点を持つかはこだわる理由はない。どこを基地にしようとも、海兵隊は想定されるいかなる任務もこなしていく能力がある」とし、沖縄に駐留しなくとも機能は維持できると指摘。
 日本政府が海兵隊普天間飛行場の県内移設を推進する理由として強調している「沖縄の地政学的な優位性」を否定している。
 米上院のマケイン、レビン、ウェッブの各氏らが提起している普天間飛行場の嘉手納統合案については「海兵隊の航空機によって、有事の際に必要になる戦闘機などの駐機スペースが奪われる」と述べ、嘉手納統合案以外で普天間移設を実行すべきだとした。