政治

前原氏、知事と会談 取りやめ一転、密かに来県

 民主党の前原誠司政調会長が4日午後、沖縄入りした。那覇市内で仲井真弘多知事と会談したとみられる。普天間飛行場の辺野古移設に向けた環境影響評価書の年内提出が予定される中、2012年4月からの新たな沖縄振興計画などに関し、意見を交わしたとみられる。同日昼には前原氏の5、6日の来県が取りやめとなったとの情報が流れた。その直後の沖縄訪問で、県幹部をはじめ、おひざ元の党県連にも知らされない極秘行動に、関係各方面が振り回された。

 仲井真知事との会談が予定されていたとみられる那覇市内の料理店には、直前になって前原氏からキャンセルの連絡が入った。店側によると「都合が悪くなった」との連絡があったという。来県情報で詰め掛けた報道陣の裏をかくようにして、市内の別の飲食店で知事と一対一で会談したとみられている。
 前原氏は当初、5、6日にかけて来県し、島袋吉和前名護市長ら普天間飛行場の名護市辺野古への移設推進を求める本島北部の関係者と面会するとされていた。
 4日昼過ぎ、前原氏自身が「(沖縄訪問は)取りやめ。各社に伝えてほしい」と語り、在京各社の担当記者に連絡された。大詰めを迎えた環太平洋連携協定(TPP)交渉参加問題に対応するためというもっともな理由が付されていたこともあって、党県連幹部も「来ないことになったらしい」と訪問延期と受け止めていた。
 名護市には前原氏側から来県前に稲嶺進市長との面談設定の申し出があったが、稲嶺市長は断った。市長周辺は「市長が民主党幹部と内密に会っているという印象を広めようとしてのことなのか」と真意を測りかねて困惑気味だった。
 急きょ設定されたこの日の会談で仲井真知事は一括交付金の実現など、新たな沖縄振興に関する5項目の要望を前原氏に説明したとみられる。