芸能・文化

沖縄への愛あふれ 玉那覇正吉展が開幕

数多くの彫刻、絵画作品を残した郷土出身作家の仕事をたどる「玉那覇正吉展」=11日、那覇市の県立博物館・美術館

 郷土出身作家が生み出した美に迫る「沖縄近代彫刻の礎 玉那覇正吉展―彫刻と絵画の軌跡―」が11日、那覇市の県立博物館・美術館で開幕した。教え子たちの手で修復・復元された「のぞみの像」をはじめとする彫刻や、米国から里帰りした絵画、生前の制作日誌や書簡といった資料を公開。ロダン以降の近代彫刻を沖縄に持ち込んだ玉那覇正吉氏(1918~84年)の生涯をたどる。

 名渡山愛順、安谷屋正義に続く、県立美術館が企画する沖縄の美術シリーズの第3弾。玉那覇氏は沖縄戦直後の首里に興った「ニシムイ美術村」での制作を皮切りに美術界をリードし、ひめゆりの塔のレリーフなど数多くの記念碑を残した。絵画でも朽ちた船やランプ、厨子甕(ずしがめ)をモチーフにした抽象画で知られる。
 開幕式で長女の田村みどりさんが「彫刻や絵画、芸術にどのような思いを持ちながら制作していたのかを感じてもらいたい。沖縄を愛し、芸術一筋に生きた父をあらためて考えたい」とあいさつした。
 米軍占領期に軍医として来沖し、玉那覇氏から絵の手ほどきを受けたスタンレー・スタインバーグさんらの協力で、米国に渡っていた油彩画など15点のコレクションを借り受けた。貴重なニシムイ時代の具象画を見ることができる。
 会期は3月11日まで。観覧料は一般800円、大学・高校500円、小中学生300円。

英文へ→Seikichi Tamanaha Exhibition gets underway