社会

32軍司令部壕説明板、県が設置 「虐殺」など記述を削除

 県は23日、那覇市の首里城公園内に旧日本軍第32軍司令部壕の説明板を設置した。設置検討委員会(池田榮史委員長)が策定した文案から「慰安婦」「住民虐殺」の記述を削除したままとなっている。日本文にある「捨て石」の文言も翻訳文では削られた。検討委員と県環境生活部の下地寛部長は28日に県庁で意見交換を予定している。

意見交換前の設置に対し、委員からは「一方的だ」「強行する意味が分からない」と批判の声が上がっている。
 下地部長は「事業期間(2011年度)内の業者との委託契約をしっかりと履行した。今後も記述の修正はできないし、意見交換では修正できない理由を委員に説明するつもりだ」と話している。
 池田委員長は「いろいろな意見が出る中で、説明板設置を強行する意味が分からない。今回の設置で終わりではなく、多くの人が納得できる状況がつくられるまで、県庁職員でなく県民に負託された委員として、解決に向け責任を果たすまで粘り強く頑張るしかない」と語った。
 説明板をめぐっては2月、「慰安婦」「住民虐殺」などの記述を盛り込んだ検討委案から、県は「史実に確証が持てない」として両記述を削除した。検討委は削除撤回を求める意見書を提出し、委員会の再開を求めたが、開かれていない。県議会2月定例会などで県は記述復活はないとの見解を繰り返してきた。


「慰安婦」「住民虐殺」の記述が削除されたまま設置された第32軍司令部壕の説明板=24日午後、那覇市の首里城公園