政治

米上院軍事委「惰性から自由に」 辺野古堅持を批判

 【米ワシントン12日=松堂秀樹本紙特派員】米上院軍事委員会(レビン委員長)がまとめた2013会計年度(12年10月~13年9月)国防権限法案に関する委員会報告書で「よりよい同盟のため、過去の惰性による決定から自由になるべきだ」と米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画を批判していたことが分かった。

日米両政府は4月末の米軍再編見直しに関する合意でも辺野古移設計画堅持の方針を確認したが、同委員会は「過去の決定にとらわれず、地域情勢の変化に的確に対応した米軍の態勢をつくるべきだ」と強調、現行計画の見直しを求めた。
 国防権限法案は5月下旬に上院軍事委で可決され、6月下旬にも上院本会議で採決される見通し。在沖米海兵隊のグアム移転費の新規計上を認めず、過去に支出された予算の執行も凍結している。
 グアム移転費の復活条件に米軍再配置構想の提出などを挙げている同委員会は、4月下旬の在日米軍再編見直し合意で日米両政府が辺野古移設を堅持した一方、移設期限を盛り込まなかったことに言及。代替施設完成まで「宜野湾の人口密集地に深く浸食した普天間飛行場を運用することになる」と懸念を示している。
 さらに、施設の劣化が進んでいる普天間飛行場の補修をしないまま移設がさらに遅れれば「海兵隊員とその家族を危険にさらす」と指摘。「沖縄に現在ある米軍飛行場やほかの飛行場施設に普天間飛行場を移設する代替案検討のスケジュールを明示すること」とし、名指しは避けたが嘉手納基地や那覇空港への機能移転も検討するよう要求した。
 委員会報告は法案を補足する公文書で、法的拘束力はないものの、議会の意向を明示しており、一定の影響力を持つ。