社会

教室内低周波90デシベル 基準値超え微震

オスプレイによる低周波騒音(10月)

 【宜野湾】宜野湾市立普天間第二小学校で10月29日に実施された低周波音測定調査で、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが普天間飛行場を離陸した際、防音窓を閉めた教室内での低周波音(20ヘルツ)の測定値が90・9デシベルを記録したことが15日までに分かった。

屋上で別の日に実施した測定値を上回っている。琉球大学の渡嘉敷健准教授(環境工学・騒音)が測定した。同校には防衛省が最も遮音効果の高い1級の防音工事を施しているが、オスプレイに特徴的な低周波音は室内にまで届いており、工事の実効性が問われる結果となった。
 環境省によると低周波音は1~100ヘルツの音を指し、人に不快感や圧迫感を与え、建具ががたつくなどの影響がある。防衛省の防音工事は1級から4級まであり、1級の規定では125~4000ヘルツの音を35デシベル以上低減するよう定めている。しかし低周波音の低減についての規定はない。
 測定はヘリモードでの離陸時に実施され、屋上で10月10日、教室内で29日にそれぞれ12・5ヘルツから80ヘルツまで9段階で低周波音を測定した。飛行経路はほぼ同じだった。20ヘルツの数値が特に大きく、屋上の最高値が85・2デシベル(10日午後1時31分)だったのに対し、閉め切った室内では90・9デシベル(29日午後6時19分)を記録した。
 米軍普天間飛行場の辺野古移設に向け沖縄防衛局が作成した環境影響評価(アセスメント)で「物的影響」の基準とした閾値(いきち)(20ヘルツで80デシベル)を上回っている。
 2010年の普天間爆音訴訟控訴審判決では低周波音と心身被害との因果関係を初めて認定した。一方、藤村修官房長官は今月7日の衆院内閣委員会で「騒音についてはしっかりと科学的にも必要ならば調査をしていく」と述べたが、政府としての低周波音の実質的な対応は取られていない。
 宜野湾市大謝名や市嘉数では住民からオスプレイ配備後に「低い『ブルブル』という重低音とともにいすが震える」「棚から食器が落ちた」との声が出ている。
 渡嘉敷氏は「コンクリートの建物であっても、アルミサッシから透過していく。防音の対策を示さない限り、問題解決にならない」と話している。(増田健太)

英文へ→90 dB low-frequency sound recorded in classroom during Osprey take off