沖尚 男女準V 九州高校新人柔道


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 柔道の第16回九州高校新人大会は24日、県立武道館で開幕、初日は団体戦を行い、沖縄尚学が男女とも準優勝した。同大会の団体戦で県勢が決勝に進出したのは、男女とも今回が初めて。他の県勢はそれぞれ1回戦で敗退した。

◆あと一歩に手応え実感 男子沖尚
 決勝で長崎第1代表の長崎南山と対戦した男子沖尚。1敗2引き分けで迎えた副将戦。後がない場面で、比嘉健斗が試合に立った。
 相手は昨年の九州新人大会の個人戦で破った選手。「自信はあった」。開始1分10秒。「思い切って掛けた」という得意の小外掛けが決まり、一本勝ち。大将戦に望みをつないだ。
 だが、大将戦は、相手の大内刈りが決まり、あっけなく幕切れ。競り合った試合だっただけに、あと一歩で届かなかった栄冠に、山城太志主将は「悔しい。優勝するためにやってきた」と厳しい表情だった。
 決勝で一人白星を挙げた比嘉健斗も「チームが負けたので悔いが残る。疲れもあり、自分たちの柔道ができなかった」と話し、連続する試合の中で勝ちにいく精神力を課題に挙げた。
 ただ、チームの力を合わせて九州大会で決勝まで勝ち上がったのは大きな成果になった。山城主将は「大きな大会で、ここまで来られたのは自信になった」と新チームに手応えを感じた様子。
 新垣琢也監督は「目の前のチャンスをつかめなかった」と残念がったが、準優勝という結果には「しっかり胸を張っていい」と選手たちの頑張りをたたえ「次は優勝する」ときっぱり話した。(宮里努)

◆主将奮起で決勝に進出 女子沖尚
 女子沖尚は、準決勝の1勝1敗で迎えた大将戦、前の2試合で勝っていなかった山内月が主将の意地を見せた。相手が技を仕掛けたところにうまく合わせ、裏投げで白星。決勝進出を決め、ガッツポーズを見せた。
 3人のうち、他の2人は1年生。2年の山内は「後輩に頼ってばかりで、役目を果たせていなかった。決勝に進出して、絶対に優勝すると思っていた」と奮起した準決勝を振り返った。
 一方、決勝は2敗1分けと、いいところを見せることができず「優勝したかった。悔しい」とがっくり。「体力、技術ともにどこでも通用するよう練習したい」と話した。
 真喜志康孝監督は決勝戦を「相手が一枚上だった」と振り返ったが、準決勝の山内について「嫌なムードだったが、主将が奮起してくれた。思いきりの良さがあった」と褒めた。

男子団体決勝 沖尚―長崎南山 得意の小外掛けで相手を投げる沖尚副将の比嘉健斗(右)=24日、県立武道館(宮里努撮影)
準決勝 沖尚―沖学園 裏投げで大将戦を制し、ガッツポーズする沖尚の山内月(桑原晶子撮影)