東京出身の画家・片山春帆(しゅんぱん)氏(1879~没年不明)が記録した、戦前・戦後の琉球芸能の衣装や小道具、舞台の模様などのスケッチを含む「片山春帆民俗芸能記録画帳」(東京の国立劇場が所蔵)7冊が、18日から浦添市の国立劇場おきなわで展示される。モノクロの写真・映像だけが残る時期の組踊や琉舞に関し、色付きの絵に詳細な説明文を加えて記録した貴重な資料として注目される。23日まで。
同記録画帳では、琉球芸能については1926~51年に記録されている。
今回は、国立劇場おきなわ調査養成課が7冊(初公開2冊を含む)を一時的に保管し、琉球芸能の実演家や研究者ら13人でつくる「片山春帆民俗芸能記録画帳研究会」を発足。現在の衣装や小道具と比較するなど分析。展示は、その研究成果を基に解説している。
同研究会は「細かい所作や動きも詳しく書かれている」「伝統芸能の(衣装や小道具など)形が時代によって変わることを実証できた」などと指摘している。