大宜味の偉人に光 産業まつりでカキ養殖シンポ


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「宮城新昌さんとカキ」について語る(左から)平良友子さん、畠山重篤さん、伏見眞司さん、辻尚広さん=19日、大宜味小学校グラウンド

 【大宜味】「長寿の村の玉手箱」をテーマに、第22回大宜味村産業まつり(同実行委員会主催)が19、20の両日、大宜味小学校グラウンドで行われた。村根路銘出身で「カキ養殖の父」と呼ばれた故宮城新昌さんとカキについて語るパネルディスカッションなどがあった。

 宮城さんは北米でカキ養殖技術を学び、宮城県石巻市の荻浜湾、万石浦などで大規模養殖場を経営した。ロープにカキを結ぶ「垂下式養殖法」を考案し、生産量を飛躍的に増加させた。
 それらの功績をたたえ、1979年に同市に顕彰碑が建立されたが、東日本大震災で破壊され、両市村で再建委員会が立ち上がった。
 19日のパネルディスカッションでは、宮城さんの三女の平良友子さん(78)、宮城県のNPO法人「森は海の恋人」の畠山重篤理事長、宮城県漁業協同組合の伏見眞司代表監事、宮城さんの親族で「新昌ブランド」のカキを販売する三養水産の辻尚広常務が登壇した。各パネリストは、大宜味村が生んだ宮城さんの先見性や功績を伝えた。
 産業まつりではほかにも、20日に村の基幹作物シークヮーサーを活用した商品開発・起業への取り組みを審査する「C1グランプリ」などがあった。
 祭りでは地元特産品の販売などがあり、多数の来場者でにぎわった。