2米兵女性暴行 起訴事実認める


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 本島中部で2012年10月に県内の女性を暴行し、けがを負わせたとして、集団女性暴行致傷の罪などに問われた米テキサス州フォートワース海軍航空基地所属の米海軍上等水兵(24)と同3等兵曹(23)の裁判員裁判の初公判が26日、那覇地裁(鈴木秀行裁判長)であった。

上等水兵は起訴事実を「認めるが(暴行前の)共謀はない」と述べ、3等兵曹は「認めます」とそれぞれ大筋で認めた。量刑が争点となる。
 弁護側の弁論で3等兵曹は犯行の動機について「事件の日にグアムに行くため、暴行しても捕まらないと安易な気持ちで犯行に至った」などと述べていることが明らかになった。
 冒頭陳述で検察は「2人は飲酒後、歩行中の女性を発見し、3等兵曹が声を掛けたが無視されたことで上等水兵に犯行を持ち掛けて暴行に至った」と主張。「女性は殺されるかもしれないという恐怖から抵抗できない状況だった」と指摘した。
 また被害女性の供述調書を読み上げ「私を暴行し、私のお金や持ち物を奪った犯人を許さない」と処罰感情が強いことを訴えた。
 弁護側は「反省の意を示している。米軍人の犯罪は目に余るので厳しく処罰しなければならないということではなく、公正・公平な判決を求める」と訴えた。
 被告人質問のやりとりでは、暴行を持ち掛けた経緯や誰が主犯かなどについて両被告の主張が食い違う場面も見られた。27日に検察側が論告求刑し、3月1日に判決が言い渡される。上等水兵は女性から現金を奪ったとして強盗の罪にも問われている。